近年の新築住宅で一般的に使われている外壁材は、サイディングと呼ばれる窯業系の外壁材です。
サイディングはデザイン性・耐久性・そしてコストパフォーマンスに優れた外壁材です。
しかしながら、メンテナンスをしないと耐久性が大きく変わるってこと、皆さんご存知でしょうか?
今回は、実際に窯業系サイディングを採用して家を建てた私が、外壁のメンテナンスのやり方について、メーカーの推奨する方法をわかりやすく解説していきます♪
こんな人向けの記事です
- サイディング外壁を検討している
- サイディングについて知りたい
- サイディングを採用したけど、メンテの方法がわからない
- 外壁のメンテナンス費用を節約したい
- 外壁の修理・塗装などのメンテナンス回数を減らしたい
行ってみよ〜!
いきなり結論 窯業系サイディングは定期的なメンテナンスが必須!
なにはともあれ、いつものように結論から。
メンテナンス性に優れた外壁材として有名なサイディングだが、その耐久性を十分に発揮するためには定期的にメンテナンスをすることがとっても重要となる。
つまり、外壁はメンテナンスが必要ということだ。
えー!!
外壁ってメンテナンス必要なの??
詳しい方法についてはこの後解説していくが、これから家を建てる人にはぜひ知っておいてほしいし、既にマイホームに住んでいる人には今すぐにでも読んで実行してほしい内容ばかりである。
外壁なんて自分でメンテナンスできっこないじゃん。。
大丈夫です!
今回は、自分でできる効果的なメンテナンス術を解説します♪
大切なマイホームを守る外壁材を適切にメンテナンスして、是非とも長持ちさせてほしいと切に願う。
この記事が、あなたの快適なマイホームライフの一助になれば幸いだ。
エアコンのフィルターを実際に掃除した時の記事はこちら。
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窯業系サイディングとは
文章にするとちょっと難しいが、耐久性と施工のしやすさに優れているため、戸建て住宅の7割を超える割合で採用されている最もポピュラーな外壁材である。
屋根材で有名なガルバリウム鋼板を外壁に採用する家も増えてきていますが、やっぱり安定して人気なのはサイディングです。
窯業系サイディングの人気の秘訣 それはマイクロガード
マイクロガードのメリットが優秀すぎて、褒めたくて仕方ない
窯業系サイディングが一般住宅に広く採用されている理由として、マイクロガードが挙げられる。
聞いたことあるけど、マイクロガードってなんだっけ?
マイクロガード大好き♪
ちょ、愛は伝わるけど説明になってないわ、、、
マイクロガードとは、外壁の表面に付着した汚れを雨水で自然に洗い流すことができる、窯業系サイディング外壁の特徴的な機能である。
特に何もしなくても勝手にキレイにしてくれるので、セルフクリーニング機能とも呼ばれている。
雨が降るたびキレイになるなんて、ステキじゃん!
これがホントに素晴らしいんです!
建てて1年半たった我が家ですが、新築当時の美しさを保っています♪
ズボラなフクシマタロウさんにピッタリな機能ってわけですな?
その通りでございます、、、笑
その仕組みもシンプルでわかりやすいんです♪
サイディングは、とても水になじみやすい素材でできている。
上のイラストを見てもらえれば分かるが、空気中の水分子を取り込んで外壁の表面に薄い膜を作るのだ。
つまり、外から汚れが付着しても、汚れは水の膜の上に浮いている状態になり、雨が降った時に洗い流せるという寸法だ。
んもぉ〜考えた人だれ?
天才!
こんな汚れはマイクロガードでキレイになる!
- ホコリ
- 土よごれ
- 排気ガス
- ばい煙(燃焼で発生する煙)
更にすごいのは、外壁の素材に防藻・防カビ剤を配合していること。これによって塗膜表面での藻やカビの育成を抑制してくれます。まさに至れり尽くせり。もう最高すぎる。
マイクロガードのデメリット。効かない汚れに要注意!
汚れを勝手に洗い流してキレイを保ってくれる素晴らしいマイクロガードだが、弱点もある。
どんな汚れも落とせるってわけじゃないんだね。
その通り。
営業マンが教えてくれないことの一つです。
こんな汚れはマイクロガードが効きません。
- サビ
- 高濃度な汚れ
- 高粘度な汚れ
あくまで水分子の膜に浮いた汚れしか洗い流すことができません。
ホコリのような粒子の軽いものには効果がありますが、外壁に直接くっつく汚れは流せないんです。
こういうデメリットこそ、ちゃんと詳しく教えてほしいよねー!
ですよねぇ。
やはり、営業マン頼りにせず、施主が主体となって色々学んでいくことが、良い家づくりの基本なんですよね。
施主力ってやつ!
お家づくりには女子力より施主力よね!
苦笑
その通りです!
ちなみに、メリットの部分で書いた防藻・防カビについても注意点がある。
藻やカビの程度によっては効果が出ないこともあり、メーカーはその効果を保証しないとのこと。また、その性能は永久的なものではないとのこと。
効果があるのは間違い無いけど、藻やカビについてはあくまでオマケ程度に考えておいた方が良さそうです。
それならさぁ、少しでもキレイを長持ちさせるコツを教えてよ!
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長持ちのコツ。それは点検とメンテナンス。
マイホームってのは生活していれば毎日嫌でも視界に入るが、外壁をまじまじと見ることは少ない。
だからこそ、きちんと点検しないと外壁の劣化には気づくことができない。
最低でも年に一度の定期的な点検と、台風や地震の後の臨時点検を確実に行うことを強くオススメする。
そんなこと言ったってさ、具体的にどこをどう点検すりゃいいか分かんないから、みんなやらないんですよ。
そこをちゃんと教えてくださいよ。
外壁の点検項目はこれだ!
この3つをしっかり確認すればOK!
- 外観チェック
- 表面の塗膜の状態チェック
- シーリング目地の状態チェック
では、一つ一つ見ていきましょう!
外観チェック
外観は、外壁材に反り・クラック(亀裂)がないことを確認しよう。
経年による反りや歪みは、外壁にスキマができる原因となる。
手の届かない高所は、下から見上げて湾曲がないか確認するだけでもOKだ。
手の届く範囲なら、手で触れるだけでも確認できるだろう。
また、割れに関しては大きな地震があった時だけチェックすれば良い。
地震保険の記事でも解説したが、特に割れやすいのは雨どいなどをビス止めしている部分だ。
こういう部分から劣化して水が内部に侵入する原因になる。
外壁の割れは保険の対象になるので、お金をかけずに修繕できるかもしれない。
詳しくは以下の記事を参考にしてほしい。
多少の劣化なら外壁としての性能が落ちるわけではないので大丈夫です。
大きな割れがある場合はハウスメーカーや工務店に連絡して交換してもらう必要があります。
表面の塗膜の状態をチェック
表面の塗膜については、経年劣化で塗膜にひび割れや色あせが進む。
塗膜についても少しくらいヒビ割れてたって性能が落ちるわけではないが、見た目が悪くなるので場合によっては塗装が必要となる。
外壁の塗装は高額になるケースが多いので、業者選びは慎重にしましょう。また、メンテナンスを見据えて日頃からお金を積み立てておくことも大切です。
耳が痛いわ。。。
シーリング目地の状態チェック
シーリング目地については、劣化が進むと固くなり、剥がれたり割れたりする。
こうなるとシーリングとしての機能は果たせなくなるため、打ち直しをする必要がある。
外壁の塗装をするときに合わせてシーリングも打ち直せば、足場組立の費用が1回で済むので、トータルコストが安くなります。
シーリング材と外壁のメンテナンスサイクルを合わせるために、シーリング材を標準のものからグレードアップするのも一つの手ですよ。
えー、シーリング材にグレードなんてあるの?
知らなかったわぁ。
何を標準とするかはハウスメーカーによって違いますが、シーリング材は上位グレードになるほど値段は高くなりますが長持ちします。
ちょっと意外な部分ですが、建てる際やメンテナンスの際は一考の価値アリです♪
外壁のメンテナンス方法
この記事の肝となる部分がここになる。
高性能な窯業系サイディングと言えども、外壁を長持ちさせるためには適切にメンテナンスする必要がある。
詳しく教えて!
なるべく簡単にね!
ホントはやりたくないから!
。。。
最も効果的なメンテナンスは表面の清掃。でも、、、
マイクロガードのおかげで、外壁に付着した汚れのほとんどは雨が洗い流してくれる。
しかしながら、デメリットのところで書いたように洗い流せない汚れも多いのが現実。
また、シーリング部はマイクロガード効果がないので汚れが溜い、劣化の原因になる。
そのため、窯業系サイディングはメンテナンス性に優れた外壁材だが、やはり定期的に汚れを洗い流す必要がある、ということになる。
何それ、結局そうなるんかい!
やだぁ〜!!
アレルギー反応が、、、笑
でも大丈夫です。
そんなに頻繁にやらなくていいし、基本は水で流すだけでOKです。
メーカー推奨は、汚れが付いたら早めに、、となっているが、そこまで過敏になる必要はない。
そのためのマイクロガードや防カビ機能である。
1ヶ月に1回程度ホースで水洗いできれば理想だが、半年に一回でも十分効果がある。
なーんだ!
それくらいならできるかも!
ホースで水ジャーってかけるだけか!
窯業系サイディングの清掃は、塗膜面に傷を付けないようにホースまたは雑巾を使 用しての水洗いが効果的だ。
また、凹部に溜まった汚れが落ちにくい場合は、やわらかいブラシ(やわらかめの歯ブラシ程度)を使用して水洗いできる。
高圧洗浄やスチーム洗浄などは、塗膜に悪影響を及ぼすおそれがあるので避けるのが無難だ。
高圧洗浄機はオススメしませんが、無段階で強さを調整できるものであれば弱めにして使うのも可です!
私はケルヒャーのK3サイレントを使用しています。
ちょっとホースだと弱いかなぁと感じるので、この辺は自己責任で。
他に気をつけなきゃいけないことないの?
あります。
いろんなサイトやブログ見ても、なかなか書いてないことなので、ここで声を大にしてお伝えします。
外壁への散水は、必ず上から下に向けて散水すること!!!
え、何、どういうこと?
例えば、玄関脇の水道にホースや洗浄機をつないで外壁を洗い流す方法。
これ完全にNGパターンです。
えー!だってホースで流すって言ったら、誰だってこうやるよ??
そうですよね。
だから注意なんです。
じゃ、なんでダメなの?
下から放水しちゃダメな理由
- 下から上に向けて放水すると、外壁を接合している目地の部分から水が入ってしまうため
洗浄機にしろホースにしろ、汚れを流すなら圧力をかけて流しますよね。
そうすると、目地から水が侵入してしまって、内部のカビや劣化の原因になってしまうんです。
上の絵を見ると納得だわ。
組立の構造が、流れてくる雨を想定して作られてるね!
そうです。上から流れ落ちる雨は想定してますが、下から来る水には弱いんです。
以上のことを踏まえると、外壁の水洗いの方法は、、、
2階から下に向かって洗い流すべし!!
水洗いは上から下へ。
- これから建てる人は、バルコニーやベランダに水栓をつけよう!
- 水栓からホースをつなぎ、各部屋の窓から1階に向けて流そう!
- バルコニーに水栓がなくても、二階の洗面所でもOK!
- 2階に水栓がない人は、一階や外からホースを伸ばしてもOK!
これがこの記事で一番伝えたかったことである。
正直、調べた限りではどこにも書いてなかったので、この記事を読んでくださっている皆さんには是非とも共有したかった。
そもそも外壁のメンテナンスやったことないって方には、その重要性を知るきっかけになればと思うし、メンテナンスしてるって方には、上から流すっていうポイントを知って欲しかった。
下から高圧洗浄機とかで洗ってる人がいたら、すぐにやめてもらわなきゃ!!
そうですね!
お家をキレイにしているつもりが、知らず知らずのうちに痛めてるかもしれないなんて、怖いですよね。
まとめ
窯業系サイディングという、業界の大ヒット商品。正しくメンテナンスすれば、その性能をしっかり発揮してくれる。
そのために必要なのは、何も難しいことではなく、正しい知識だ。
外を見渡せば右も左もサイディングのお家ばかり。
でも、ちゃんとメンテできてるお家はいくつあるだろう?
この記事をここまで読んでくれたあなたは、きっとキレイなお家を長持ちさせることができる。
この記事が参考になったと思ってれたら、お友達や家族に共有してくれると嬉しい。
また、Twitterなどで拡散してくれると、色んな人の目に届くので書いた甲斐があるというものだ。
最後に、ここまで読んでくれて本当に感謝です。
あなたの参考になる記事が他にもあるはずなので、ぜひ他の記事も読んでいただきたい。
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